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メーカー蓄電池となんちゃってオフグリッドシステムの違い

こんにちは!イマココ電力の電力おじさん兼自然エネ隊長のサトウツバサです。

 

メーカーの太陽光蓄電池システムも、イマココ電力のなんちゃってオフグリッドシステムも、

太陽光発電と蓄電池を使ったシステムであることには変わりありませんが、その考え方は大きく違います。

 

その違いを解説します。

 



目次

1、独立電源と系統連携

2、メーカー蓄電池の仕組み

3、なんちゃってオフグリッドシステムの仕組み

4、まとめ

 



 

 

 


1、独立電源と系統連携


 

イマココ電力のなんちゃってオフグリッドシステムは、独立した電力システム(独立電源)です。
独立した電力システムとは、電力会社の送電網から完全に独立した電力システムで、オフグリッドとも呼ばれます。

 

発電機も独立電源の一つでもありますが、化石燃料を一定量発電し続けるためロスも多く、騒音や排気の問題もあり、何よりもガソリや軽油などの燃料が手に入らなければ使うことができません。使用するにあたっての条件が多いため太陽光発電よりも不安定であるとも考えることができます。

 

太陽光発電で作った電気も、曇天時や夜間位は発電を期待することができない不安定さがあり、電気はその場に留めておくことはできません。

なので、その電気を保存するために、蓄電池を使い発電していない時間帯(曇天時や夜間など)にも太陽光で発電する電気を使うことができるシステムです。

 

また、多くの場合が自宅の屋根やカーポートなどその電気を使用する場所が近いため送電によるロスも少なく済む上に、

送電網に接続されていないため停電や送電網のトラブルなどに影響されることもありません。

 

独立した我が家だけの電力システムが独立電源と言えます。

 

 

逆に系統連携とは、自宅の屋根などに設置した発電設備を電力会社の送電網に繋ぐことを言います。

この際には管轄の電力会社(熊本であれば九州電力)に電力申請という手続きをとり、我が家の発電設備または蓄電池を系統連携することを電力会社に許可してもらう必要があります

この申請には約2ヶ月程度の期間を要します。

 

また、送電網と繋がっているため、電力会社の管理下に置かれることになるので、多くの発電が予測される電力需要と供給のバランスが取れない場合には売電を制御されるケースがあります。(九州では春や秋に良くある。)

 

さらに、停電した場合や送電網のトラブルがあった場合には、自立運転モードへの切り替えをすることで、一部またはすべての電気が使えるようになります。蓄電池を導入することで自動で蓄電池に切り替えてくれたり便利にはなっているものの、そもそもの容量が少なければ翌日十分に発電したとしても、普段通りに電気が使えることはまずありません。

 

独立電源と系統連系の大きな違いは、電力システムを自分で管理するかどうかという点です。

独立電源であれば、普段から蓄電池の容量(残量)をベースに引き算の考え方で電気を使わなければなりません。

そのため日頃から、普段使っている電気のことをある程度知っておかなければならないため、停電などにより限られた電気しか使えなくなったとしても、あるものを大事に使う習慣が身に付いているため、普段通りに過ごすことができるのです

一方、系統連系が必須であるメーカー蓄電池のシステムは、売電、自家消費、蓄電池への充電、蓄電池からの放電などの電気の流れを事前の設定は必要なものの、ほとんど自動でやってるため一見便利に見えますが、電気について考える機会は圧倒的に少ないので、もしもの時への対応が鈍くなります。

実際に、熊本地震や北海道胆振東部地震の際の停電時には、メーカー蓄電池をうまく使えなかったという人がとても多かったそうです

 


2、メーカー蓄電池の仕組み


 

メーカー蓄電池の仕組みは、大きく分けて経済優先モードと環境優先モードの2パターンです。

メーカー蓄電池は、系統連系が必須なため、独立電源としては使うことができません。

経済優先モードは、システムの導入費用を如何にして回収するかを考えられたシステムです。

太陽光で発電した電気は、まず自家消費に使われます。その余剰分は全て売電に回されます。
蓄電池は何で充電するのかというと、深夜電力を使います。
オール電化用の電力プランは、深夜電力が安い代わりに昼間の電気代は高く設定されています
昼間の分は日照があれば自家消費でカバーし、太陽光による発電が期待できず電力需要の多い朝夕の時間帯は深夜電力を溜めた蓄電池でカバーします。

売電と安い深夜電力をフルに活用することで経済的なメリットを産もうとしているのが経済優先モードです。

 

自家消費と売電した電気が再エネ利用となります。

売電した電気は、送電線に送られ、近所の家で使われます。その電気を使った分は当然電気代として電力会社の収入になります。

さらに、電力会社の電気を使っているすべての家から再エネ賦課金という料金を徴収しています。

2021年度は、1kWhあたり3.36円(九州電力)を徴収されているので、電力会社は太陽光発電を売電する仕組みを使ってうまい商売にしているのです。
確かに再エネを使うという意味では、メガソーラーよりも良いとは思いますが、発電が多い時には買い取りませんというスタンスもどうなんだろうかと思ってしまいます。

火力発電所をとめたらダメなのか?とか思いますが、袖ができない理由がきっとあるんでしょうけど。。。。

 

経済優先モードは売電の最初の10年に適用されることが多いです。

売電が2021年度で1kWhあたり19円で、一般的には売る電気よりも買う電気の方が高いのでこの構造は崩れつつあります。

最近は、蓄電池の長寿命を謳って33年使えます!みたいなものが多くありますが、

正直、今の蓄電池で30年以上使えるというのはあまりにも希望的観測すぎて僕としては信用できません。

メーカーにその根拠となる蓄電池のサイクル回数や放電深度を問い合わせても答えてもらえません。

売電が安くなっても長く使うことで元が取れるという仕組みのようですが、それに対して33年使えるという根拠を公表しないというのはどうも僕としては、疑問が多いのです。

 


環境優先モードは、自家消費の余剰分を売電ではなく蓄電に回します。蓄電池が満充電状態になればその余剰分が売電に行きます。

なので、太陽光の電気を優先的に使うことができるため環境優先モードと呼ばれます。

 

しかし、売電収入が減り、蓄電池の容量も少ないため経済的なメリットはあまり期待できません。
主に売電の最初の10年が終わった後(卒FIT)、売電価格が7円(九州電力)になった人向けのモードです。

 

個人的には、これをやるくらいなら蓄電池の容量を大きくして独立電源を使う方が経済的にも、環境的にもメリットが大きいように思います。

 

 

 


3、なんちゃってオフグリッドの仕組み


 

一方、なんちゃってオフグリッドシステムの仕組みは、単純明快。

 

太陽光で作った電気を、蓄電池に貯め、その電気を使う。

蓄電池に溜めた電気で足りない時は、割り切って電気を買うというシンプルなシステム。

 

商用電力を基本料金のない料金プランにしておけばkWh単価は上がりますが、無駄なお金を払わずに済みます。

僕の家では楽天デンキと契約していますが、基本料金なしの1kWhあたり23.5円で固定です。

なので、春や秋などは太陽の条件もよく消費電力も少ないため約20kWh程度で済むこともあります。

電気料金は500円程度となり、九州電力だと基本料金が30Aで841円かかりますので電気代よりも基本料金の方が高い残念な状態になってしまいますのでおすすめです。

そもそも、基本的に自宅で太陽光から作った電気をメインで使うので、電気代が安くなるのは当然ですよね。

あくまでも商用電力を補助電源として残しておくのがなんちゃってオフグリッドのメリットです。

 

オフグリッドて環境意識が高くて、ストイックな人がやるものだというイメージがどうしてもあると思いますが、

蓄電池が無くなった時だけ、電力会社から買ったら良いじゃん!っていう考え方なので、なんちゃってというよりは合理的オフグリッドと言えるかもしれません。

 

当然、メインは100%太陽光なので、環境性は非常に高いです。

また、導入コストもメーカー蓄電池よりも安いためコストパフォーマンスは非常に高いです。

 

 

 


4、まとめ


 

 

 

 

 

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