こんにちは!
九州は梅雨明けしたそうですね。
これから過酷な猛暑の日々が始まるかと思うと憂鬱になりますが、暑さ対策は万全に乗り切りましょう!
国がようやく、原発よりも太陽光発電の方が発電コストが安い!と発表しました。
これは大きな一歩ではありますが、最近原発コストのこととか、再エネコストのこととかをよく勉強してます。
特にコロナ禍になっていろんなセミナーをwebで受けることができるので、ありがたいですね。
日本は、2002年に制定されたエネルギー政策基本法に基づいて
「安全性」「安定供給」「経済効率性の向上」「環境への適合」
という基本方針によって、エネルギー基本計画なるものを策定し、
それを元にエネルギー政策を展開しているわけなのですが、
原発に関しては、
・安定供給可能
・コストも安い
・CO2を排出しない
というメリットがあると言われ
安全対策などの安全性を担保した上での政策という認識だと思います。
しかし現実はというと、
近年の大規模電源脱落事例としては、
・2003年の東電の過去トラブル隠蔽の発覚により東電全原発が停止し、電力危機に。
・2011年の福島第一原子力発電所の事故により計画停電や、節電要請が出る。
・2008年の北海道胆振東部地震では苫東厚真火力発電所が停止。その他の電源の脱落や送電事故などの影響もあり長期的な電力不足に。ブラックアウト。
さらに、2020年度の冬に一番電力需要が厳しかったのが関西電力。
再稼働している高浜原発と大飯原発の稼働状況を見てみると、
事前の稼働計画では、冬場の電力需要が高まる1月には3基が稼働できる計画でした。
しかし実際は、メンテナンスの長期化やトラブル対応などの理由で、11月〜翌1月まで稼働した原発は0基。
1月中旬に1基稼働し始めましたが、計画にはほど遠く、結果火力発電所の稼働を増やすことになり、化石燃料の燃焼によるCO2の排出も増えるという結果に。
設備稼働率で見てみると、2011年以降再稼働した原発9基の、直近数年の設備利用率は80%程度あり、
それを基に安定性が高いという政府や政府お抱えの研究機関の見解なのですが、
この9基の原発の運転開始からの過去のデータを見ると、設備利用率は68.9%
日本におけるすべての原発の平均値で見ると、55.67%。
実際は約半分くらいしか稼働してないということになります。
とても安定供給できると言える数字ではないと思います。
原発のコスト計算において問題だと思うのは、楽観的なコスト計算をしていることだと大学教授たちはウェビナーでもいっていました。
原発の建設費用は、1980年の標準化が完了してから右肩上がりになっているが、下がるはずだという希望的、楽観的な計算によって算出されているため実態にあっていないそう。
また、社会的費用についても、事故費用は21.5兆円とも言われているが、この費用の中には燃料デブリの取り出しコストや放射性物質の処分費用、除去土壌の処分費用などは含まれていない。
電力を生み出していない状況でも、毎年2兆円以上の維持費がかかる原発は、決してコストの安い電力ではないと思います。
さらに、原発の稼働期間の制限が40年から60年に引き伸ばされたことで、コストが安く見えるからくりもある。
最大が60年に引き伸ばされただけで、現存する最長寿の原発はスイスのベツナウ原発1号機の52年(よく止まることで有名)。
60年稼働した原発は世界でも例がないにも関わらず、60年の稼働期間をベースに計算することで、コストを安くする狙いがあるのではないかとも思えてしまう。
既設の原発に関しても、
・減価償却が終わっているから安い(はず)
・再稼働原発は安い(はず)
・再稼働準備原発も当然安い(はず)
という部分を検証することなく、前提としてエネルギー基本計画を策定している。
ちょっと考えてみると、長寿命化した分、追加的安全対策工事や、メンテナンス、事故・トラブルなども発生してくるため、
発電に要する費用は上がり、
当然老朽化するため発電量は落ちる。
となると、発電単価は割高にな流のではないかと考えると、どうなのだろうか?
コストが安いと謳われる原発も実はそうでもなさそうだということだ。
ここに関しては、原発もCO2を排出するわけではないし、
建設や製造にCO2が出る部分は、原発も太陽光も同じ出し、
安定供給できない場合は、火力などの他の手段を使う点においても同程度だと思う。
安全性に関しては、いうまでもなく実際に事故が起こってしまっているので、絶対安全だとは言えないし、ものすごくリスクの大きなものであることに間違いはありません。
原発に限った話ではなく、火力やメガソーラーなんかもそうだが、
この新聞記事にも”太陽光発電は新たに送電網の整備をしなければ”と書いてある通り、
送電網が必要になります。
この送電網が厄介で、電線の中を電気が流れると摩擦によって電気をロスしてしまうのです。
このロスは技術革新によって低減されているとはいえ、0になることはありませんし、
一定のロスはどうしても生まれてしまいます。
どのくらいロスをしているかという点では諸説ありますが、家庭にくる頃には60%程度ロスしているという研究結果もあります。
我が家のように、屋根に太陽光パネルを乗せて蓄電することでそのロスは限りなく0に近づきます。
どの情報が正しく、間違っているかなんてのは分かりませんが、
少なくとも、今太陽光発電の独立電源(なんちゃてオフグリッド)を活用している我が家からすると、
80%程度は自給できているし、災害時の強みもあり、CO2の排出も最低限に抑えられている状態で、
家族5人で普通に暮らしています。
家庭用は導入コストがもちろんかかりますが、価値は非常に高いものだと改めて感じました。
※当記事で使用した情報の出典元 2021年5月31日自然エネルギー財団主催ウェビナー講演資料
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