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ソーラーパネルのリサイクルについて

こんにちは!

イマココ電力の自然エネ隊長のサトウツバサです!

子どもの頃の戦隊ごっこは常にレッドでした!

 

 

さて、久方ぶりのブログ更新になってしまいましたが、今日は発信しておきたい情報がありましたので久しぶりにブログを更新しております。

SNSによる発信をしているとどうしてもブログの更新が後手後手になってしまいます。。。。

こまめに更新する努力をしていきます!

 

先日、熊本県水俣市にあります、みなまた甘夏おひさま発電所の老朽化に伴う設備撤去を行ってきました。

 

 

ソーラーパネルを中古で使うことはあっても、リサイクルに出したのは初めてでしたので、実際に施設訪問をしたことも含めて情報をまとめます!

 

と思ったら、今回のお施主様のNPO法人くまもと未来ネットの井上さんが未来ネットのHPに今回の撤去からの流れをまとめてくださっているので、そちらをご覧ください!

・「みなまた甘夏おひさま発電所を老朽化のため撤去しました」

 https://kumamoto-mirai.com/energy-projects/115-2024-05-04-06-03-58.html
・「廃パネル処理(再資源化)工程を確認しました」
 https://kumamoto-mirai.com/energy-projects/116-2024-05-04-06-36-31.html
NPO法人くまもと未来ネットとは、

私たちは、市民一人ひとりが活躍できる社会を目指し、社会性、事業性を有するサードセクター(市民・団体・社会的企業)の力で、互いに繋がり支え合い、それぞれの専門性を活かした共助による『持続可能な未来に繋がる地域社会づくり』に取り組みます。※HPより引用

https://kumamoto-mirai.com/

 

熊本でSDGsなど叫ばれる前の1994年からこのような活動に取り組んでいる先輩方がいらっしゃるということにとても勇気づけられます。

 

 

さて、ソーラーパネルについては度々批判的な意見を見聞きすることがあります。

一つは、ソーラーパネルを製造する際の環境負荷を考えると環境に負荷をかけているのではないか?という意見。

これに関しては、エネルギーペイバックタイムという考え方がありまして、

製造時消費するエネルギーに対して、生産するエネルギーによってペイできる期間を表します。

つまりエネルギーペイバックタイムが短いほど環境負荷が少ないということになります。

 

 

火力発電や原子力発電所の運用により消費するエネルギーを除けば、

火力発電所は約5年

原子力発電所は約1年

となるそうですが、運用時のエネルギーを換算すると∞になるそうです。

つまり永遠にペイバックしないということです。

投入したエネルギーが100%電力になるわけではないし、

その効率は

火力発電で約40%

原子力発電で約30%

なので、使えば使うほど消費するエネルギーが増えて行く計算になります。

 

対して、ソーラーパネルはというと

エネルギーペイバックタイムは約3年

CO2だけに絞ると約2年となります。

※パネル単体で変わりますが上記は一般的な数値

 

ソーラーパネルの実用期間を30年とするならば、結果は考えなくてもわかるレベルですよね。

 

今回のみなまた甘夏おひさま発電所で使用していたパネルは2種類、1枚は約33年前、もう1枚は38年前のパネル

経年劣化はあるものの、故障しているものを除けば十分な発電量でした。

ということは、現行のパネルであれば30年なんて問題なく使えるということです。

よく考えると保証が25〜30年つくということは、そのくらいでは不具合は起こらないということなのですよ。

家電製品も保証1〜3年で10〜15年くらい使えるし。

 

なので、ソーラーパネルを10年そこそこで撤去して廃棄するなんて勿体無い!

使えるものは最後まで使いましょうよ!

売電目的で事業やってると運営費との兼ね合いもあるんだろうけど、、、

せめてパネルを再利用して欲しいと思います。

うちの事務所でも3年前に設置した10年落ちの中古パネル活躍中です!

 

 

 

しかも、現在処理施設が少ないため年間10万枚程度の廃棄量に対してそのほとんどが埋め立て処理をされているという現状。

有害物質が含まれているため、せっかくエネルギー収支がプラスになっても、別のところで環境負荷をかけてしまっては本末転倒。

しかもこれからさらに廃棄パネルは増えていく。

 

今回は、ソーラーパネルリサイクルの最大手である大阪の株式会社浜田さんのご紹介でみやま市の大坪GSI株式会社PVR工場に依頼。

2023年に完成したばかりの新工場でリサイクルしていただきました。

 

 

ソーラーパネルのリサイクルに重要なのが、強化ガラスを分離する工程。

強化ガラスとセルなど含むシートの分離が難しいそう。

ソーラーパネル全体に占める強化ガラスの割合は6〜7割程度。

分離したガラスのリサイクルにも困るのだとか。

大坪GISさんはガラスを防犯ジャリにするリサイクル工場もお持ちなので、ガラスも100%リサイクルされてました。

 

フレームは製造時期によってサイズ感が変わるのである程度可変的に対応できるようになってましたが、今回処理していただいたパネルはかなり小さかったため手作業も取り入れながら処理していただいたそうです。

フレームは、アルミなので有価物として再利用され、

 

セルなどの金属系は粉砕して(鉄や銀など様々な金属が含まれる)有価物として再利用されます。

 

 

ちゃんとした処理工場に出せば適正に処理してくれます。

工場によっては部分的にしか処理ができない(3の工程中1〜2工程のみ)工場などもあるようなので、リサイクルに出す場合は確認が必要ですが、

ソーラーパネルをリサイクルできる工場も全国的に増えてきているという話も聞きますので、ソーラーパネルは埋め立てではなくリサイクル!
もしくは、中古パネルをリユースすると一番良いですね!

廃棄パネルあれば廃棄リサイクルでも中古リユースでもお気軽にご相談ください!

 

とまぁ、ソーラーパネルのリサイクルはこんな様子でした。

最後に未来ネットの理事の皆さんと、大坪GSIのお二人と、僕で記念写真。

皆様ありがとうございました!

DSC_8049

 

こちらのPVR工場もまだ実証試験を繰り返している段階とのことでしたので、今後の更なる発展と拡大できるように、埋め立てではなくリユースできないソーラーパネルはリサイクル!

 

せっかく良いことをしていても、無知によってひっくり返ることはありますよね。

ソーラーパネルもそうならないようにみんなに知って欲しいです。

 

発電に関しては、家庭レベルの完全自家消費(オフグリッド蓄電システム)を考えた場合、

現在の発電効率や価格、考えるとソーラーパネル以上の発電設備はありません。

(もちろん日照環境によって大きく変わりますが)

 

なんといっても一番大事なのは、最後まで使い切るということ。

特にソーラーパネルは、システム設計時の蓄電容量とのバランスも大事ですが、

ソーラーパネルや蓄電池の経年劣化や寿命なども考えて設計することが大切です。

 

そのためにはやっぱり実践していないとその答えは出せないんじゃないかなと思います。

 

エネルギーもエネルギーを生み出す設備も大事に使いましょう!

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